07怪我の救急処置

ケガの救急処置

マグナムカップでは、多くのプレイヤーに末永くバレーボールを
して欲しいと願っています。
その一助になればとの思いからケガの処置に関して対処法を紹介いたします。携帯電話からでも確認できますのでお役に立てていただければ幸いです。
医療機関関係の方に下記情報が間違っていないことを確認しております。救急処置を施した後に適切な病院で診てもらってください。
また日本バレーボール協会でもけがの予防と対処のHPが作成されたようです。
こちらも参考にしてください。

アキレス腱断裂

処置:冷やしたり、湿布をはったりしない方が良いようです。立ったり歩いたりしてはいけません。腹ばいになり足の甲を出来るだけ床面につけるようにして足先を伸ばし、副木を使い、すねから足先まで固定します。速やかに医師の診療を受けましょう。

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アキレス腱断裂の疑いがある場合には、その足を使わないようにして、慌てずに病院に行くのが良いみたいです。断裂の瞬間は「ボールが当たった」「後ろから蹴られた」ように感じ、痛みが生じるようです。つま先立ちができなければ、断裂の可能性が高くなります。

治療:手術をする手術的治療と手術をしない保存的治療があります。手術的治療が一般的のようで回復までには手術後3~5カ月程度かかるようです。

突き指

処置:患部に包帯やテーピング(伸縮性なお可)を巻くなどして適度に圧迫することで、内出血と腫れをくいとめ、回復を早めます。腫れあがる前に、冷却(アイシング)と同時に素早く行うのがポイントです。注)きつ過ぎると悪化してしまいます。
どんなケースに対しても効果があるのは患部を冷水か氷で20分程度冷やすことです。冷却後冷湿布など炎症止め処置を施すのが良い処置です。

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痛みの状況により骨折、腱断裂(マレットフィンガー:指が伸びなかったら疑いあり)の場合もあることを想定し、包帯や三角巾、添え木などで固定してください。突いたのだから引っ張ればいい、という昔ながらやり方が通用するのは脱臼しているときだけ。脱臼以外は症状を悪くするから安易に引っ張るのはやめましょう。

治療:骨折、腱断裂による突き指は手術が必要な場合があります。軽視せずに痛みや腫れ、曲がりがひどい時には速やかに医師の診療を受けましょう。

ねんざ(靱帯損傷)

処置:患部に包帯やテーピング(伸縮性なお可)を巻くなどして適度に圧迫することで、内出血と腫れをくいとめ、回復を早めます。腫れあがる前に、冷却(アイシング)と同時に素早く行うのがポイントです。注)きつ過ぎると悪化してしまいます。
どんなケースに対しても効果があるのは患部を冷水か氷で20分程度冷やすことです。冷却後冷湿布など炎症止め処置を施すのが良い処置です。
手は吊り、足は座布団や枕の上にのせて心臓より高くすると楽になります。

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捻挫も骨折を併発している場合があるので、念のため医師の診療を受けるようにしましょう。捻挫は、足首、手首、指、膝などの関節が外れかかって元に戻ったものです。捻挫を、1度・2度・3度と3段階に分類することがあります。

1度(軽症):狭義の「捻挫」です。靱帯のごく一部の線維が切れた場合で疼痛は軽く関節の異常な動揺性はありません。
2度(中等症):「靭帯の不全断裂」です。靱帯のかなりの部分が切れ、疼痛、腫脹、内出血なども強く、関節に動揺性を生じます。
3度(重症):「靭帯の完全断裂」です。腫脹、疼痛、関節動揺性が強く見られます。

治療
1度の軽症でも、まずRICE療法を行います。その後、テーピングなどの簡単な固定材料を使用して3週間程度で復帰可能なケースが多いようです。2度の場合は、ギプス固定が必要です。3度となると、損傷部位によっては、確実な安定性を確保するために靱帯縫合手術や靱帯再建手術が考慮されます。骨折、神経断裂による突き指は手術が必要な場合があります。軽視せずに痛みや腫れ、曲がりがひどい時には速やかに医師の診療を受けましょう。

RICE治療(Rest,Icing,Compression,Elevation)

ケガをした直後は、局所を安静にして( Rest )、冷やし( Icing )、圧迫を加え( Compression ) 、高く挙げておく( Elevation ) 、ことが大切です。

そうすることによって、二次的な損傷、内出血、腫れを最小限に抑えることができます。 打撲や捻挫をはじめ全ての「外傷」を受けた直後の処置として基本的に大切なことです。

「RICE」治療の方法と注意点

Rest(安静):そえ木、固いダンボールなどで固定する。上肢では顔を洗うような肢位、下肢では股関節、膝関節をやや屈曲した肢位で固定します。受傷部位を中心にその上下の関節を越したところまで固定するのが原則です。

Icing(冷却):外傷により組織の中が腫れてくるので、氷またはアイスパックによる冷却が必要です。はじめの48時間は持続的に冷やす必要があります。ただし、凍傷には十分注意してください。

Compression(圧迫):腫脹を抑えるため、伸縮包帯などを用いて圧迫しましょう。強すぎて、神経麻痺や循環障害を生じないように注意しましょう。

Elevation(高挙):静脈血の流れをよくし、腫脹を少なくするのが目的です。患部を心臓より高くするのが原則です。

参照ページ

熱中症

熱中症とは、暑い環境で発生する障害の総称で、次のような病型があります。

熱失神
皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳血流が減少しておこるもので、めまい、失神などがみられる。顔面そう白となって、脈は速くて弱くなる。 

熱疲労
脱水による症状で、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などがみられる。 

熱けいれん
大量に汗をかいたときに水だけしか補給しなかったため、血液の塩分濃度が低下して、足、腕、腹部の筋肉に痛みをともなったけいれんがおこる。 

熱失神・熱疲労の処置:涼しい場所に運び、衣服をゆるめて寝かせ、水分を補給すれば通常は回復します。
足を高くし、手足を末梢から中心部に向けてマッサージするのも有効です。
吐き気やおう吐などで水分補給ができない場合には、病院に運び、点滴を受ける必要があります 

熱けいれんの処置:生理食塩水(0.9%)を補給すれば、通常は回復します。

骨折・脱臼

処置:副木として、割り箸、ものさし、鉛筆、板、木の枝、傘、ステッキ、ストック、毛布、シーツ、バスタオル、座布団、新聞紙、雑誌、ダンボールなどをあてて安静を保つようにします。副木は骨折部の上下の関節を含めての長さと十分な硬さ、幅のあるものを使います。副木と体の間には、必ずタオルなどの当て物を入れておきます。場合により体を毛布で包んで保温します。副木を当てた後、固定がきつすぎると、出血や腫れのために血行障害を起こすこともあるので、約30分おきぐらいに縛り具合を調べます。傷のある時は、先に手当てをしておきます。無理に骨を押し込んではいけません。

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皮膚の色が変わっている。形が変わっている。腫れている。動かしたり、その部位に触れると激しい痛みがある。などの兆候があれば骨折していると考えられます。骨折しているかわからない場合は、骨折していると仮定して対処をしましょう。

治療:ケースバイケースです。速やかに医師の診療を受けましょう。

ぎっくり腰

処置:。痛みは、暖めると和らぎます。ねんざ同様に冷却することもよいようです。患部をもんだりさすったりせず、体をエビの様に丸めて横になるか、膝の下に丸めた毛布を入れて上向きにねかせます。サラシ木綿などで腰椎の部分をしっかり巻いておくと効果的です。筋違いを起こした患部が赤くなっていたら冷やす。処置方法はお医者さんと相談してください。

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ギックリ腰は、腰の捻挫のようです。ぎっくり腰は筋ちがいの一種で、筋肉を極度に使ったり、ひどく伸ばした時に筋肉を構成している筋繊維や合成繊維、腱などが傷ついて内出血を起こし動かなくなったものです。何度も繰り返して起こすと、椎間板ヘルニアになりやすいので注意しましょう。

治療:冷湿布を、4時間に一度は取り替えるのが好ましいです。足にしびれがある場合は、医師の診療を受けましょう。

頭部打撲

脳の損傷が疑われる場合
頭部外傷で重要なことは、脳の損傷の有無です。まず、けが人の意識を確かめます。大声で呼んでも眼を開けず会話することができなければ、意識がないと判断して脳の損傷を疑います。この際、大きく体を揺さぶってはいけません。
 このほか何回も吐いたり、けいれん発作(手足をがくがく動かす、あるいは手足をピーンと突っ張り、この間は呼びかけても反応がない)が起こった時も脳の損傷を疑います。脳の損傷が疑われた場合はすぐに救急車を呼びます。

頭部からの出血がある場合
 頭皮は血管に富むため、手足の傷に比べると出血が多い傾向があります。しかし、成人では頭皮からの出血だけで命に関わることはまずないので、あわてずに清潔なハンカチやタオルを当て、圧迫止血(あっぱくしけつ)(止血法と創(そう)処置の原則)を行います。
 出血がほぼ止まったように見えても、傷の深さや大きさは髪の毛でおおわれているためわかりにくいので、流れるほどの出血があった時は脳神経外科を受診したほうがよいでしょう。

頭部打撲の場合
意識がはっきりしていて出血もなければ、頸椎に損傷がないことを確認します。 (1)両手足に力が入る。 (2)両手足にしびれがない。 (3)首の後ろを触っても痛がらない。
 以上の3つとも問題がなければ、けが人を静かに動かして寝かせ、様子を観察します。ただし、ひとつでも異常がある時やけが人がこれらの質問にはっきりと答えられない時は、けが人を動かさずにすぐに救急車を呼びます。
 様子の観察は最低3時間、それ以後は症状によりますが通常は24時間行います。高齢者や、血を固まりにくくする薬を医師から処方されている場合は、2〜3日間注意が必要なこともあります。
 頭をぶつけただけでも吐きやすくなるので、食事はひかえめにします。また、当日の入浴は避けてください。
 受傷翌日、とくにいつもと変わりなく、食事もできて嘔吐もなければ、まず今回の頭部外傷については心配ありません。ただし、中高齢者は慢性硬膜下血腫(こうまくかけっしゅ)の可能性がまれにあるので注意が必要です。

救急車の呼び方

東京都での事故の場合で救急車を呼ぼうか迷った時には7119番(東京消防庁救急相談センター)に連絡してください。

119番通報の仕方!!(※携帯電話の方は、0136-75-6119番へ) 落ち着いて、順序良く話しましょう。

1、必ず大会役員又は体育館の管理人さんに救急車を呼びたいことを伝える。
2、電話がつながったら「救急です」と言う。(受ける側で、火事ですか、救急ですか。」と聞きます)
3、体育館名と名前をいう。
4、「だれが」「いつ」「どこで」「どういうふうにして」「どうなったか」を報告する。


1)21歳の女性が、バレーボールの大会中にボールが頭に当たって意識不明です。けいれんや出血はしていません。
2)32歳の男性が、 バレーボールの大会中にネット際で相手の足を踏んでしまい、歩けない状況でかなり痛がっています。けいれんはしていますが出血はしていません。

 
◎119番通報の注意点
1、けが人や急病人が多い時は、人数を忘れずに伝える。
2、電話で指定した目標の場所まで、必ず誰かが出迎えて救急車を誘導する。(夜は懐中電灯などで合図するとよい)

◎ワンポイントアドバイス
1、救急車で病院に行くと優先的に診ていただけます。自力で行くことができない場合には救急車を呼ぶことをお勧めします。
2、自力で行ける際には119番に連絡をして、該当のけがを診てくれるお医者さんがいる病院を教えてもらいましょう。